
犬と30年以上暮らし続けています。
動物健康管理士・動物介護士など複数のペット資格をもつ筆者が解説します。
所有資格について
- 犬の管理栄養士
- 動物健康管理士
- 動物介護士
- ペットロスケアアドバイザー
- ドッグシッター
- セラピードッグトレーナー
- ペット災害危機管理士
計7種
犬の吠え癖に悩んでいる飼い主さんは多いです。
犬が吠える理由は様々で、しつけ方を知らなければその問題が続き、家族や近隣住民にとってもストレスになりかねません。
この記事では、犬が吠える原因を見つけて効果的なしつけ方法を紹介します。
飼い主と犬が共に快適に過ごせるように、吠え癖改善に役立つ情報を分かりやすくまとめました。
【原因と対策】犬が吠えるのはなぜ?


犬が吠える理由は単純ではなく、さまざまな原因が考えられます。
よくある5つの原因について見てみましょう。
犬が吠える5つの主な原因とは?


犬が吠える理由には、下記のような原因が考えられます。
- 警戒心や防衛本能
- 見知らぬ人や他の動物に対する警戒から吠えることがある。
- 飼い主への甘えや要求
- おもちゃが欲しい、食べ物が欲しい、構ってほしいなどの要求で吠えることも。
- ストレスや不安
- 知らない環境や一人で置かれるなど、不安から吠える犬も多いです。
- 運動不足・エネルギー発散不足
- エネルギーを持て余すと吠えやすくなる傾向があります。
- 過去のしつけの失敗
- 吠えると飼い主が反応するため、「吠えれば要求が通る」と思い込む場合も。
吠え癖を治すためには
原因を見極めることが重要!
犬の吠え癖を治すためには、まず原因を把握することが大切です。
犬の吠え方にもいろいろなパターンがあり、例えば低くうなるような吠え方は警戒、甲高く短い吠え方は甘えの可能性が高いです。
吠え方の違いを観察して原因を探ることで、より効果的な対策がとれるでしょう。
【しつけ方法】実践しやすい吠え癖のしつけトレーニング5選


無視と褒めるしつけ法
犬が要求で吠える場合、飼い主が反応することで「吠えればいい」と学習してしまいます。
吠えている間は無視し、吠えが収まったら褒めてあげましょう。
無視と褒めることで「吠えなくても飼い主が応えてくれる」と学びます。
吠えた時に叱ったり、声をかけることでかえって犬の吠え癖が強化される場合があります。
そのため、犬が静かになった瞬間に褒めることが大切です。
短い吠えにも反応せず、吠えなかった時間が少しでも増えたら「いい子だね」と声をかけたり、報酬を与えましょう。
トレーニングのコツ
褒めるタイミングを逃さない
犬が正しい行動をした際には、すぐに褒めたりおやつを与えることで、「これが正しい行動だ」と教えます。ポジティブな体験を増やすことが、しつけの成功につながります。


最初は少しずつでも成果が見えるので、根気強く続けることが大切です。
おすわりや待てを使ったコントロール法
「おすわり」や「待て」などの基本的な指示を使い、犬を落ち着かせます。
興奮して吠えた時に指示を与え、指示に従ったら褒めてあげましょう。
これにより、吠えそうな時にコントロールが効くようになります。
トレーニングのコツ
吠えた際に「おすわり」や「待て」などのコマンドを使い、犬の意識を他の行動に向ける方法です。
こうすることで、吠える以外の行動を選ばせることができ、特に興奮した場面で効果的です。
これらは「代替行動」といって、犬が吠える癖を落ち着かせるのに効果的です。
指示に従って「おすわり」や「ふせ」をすると褒められることが続くと、犬もそれを楽しいと感じ、吠えずにコマンドに従う習慣がつきます。
指示を毎回出すことで、興奮しにくい習慣が身につき、徐々に無駄吠えが減っていきます。
デジタルデバイスの利用(音や振動でしつける方法)
最近では犬のしつけ用のデバイスも増えています。
無音の笛や音で注意を引くアイテムを使うことで、吠えた時に不快な音を出し、吠えない習慣を身につけさせる方法です。
ただし、犬の反応を見ながら優しく使いましょう。
飼い主の帰宅時の吠え癖対策


飼い主が帰宅すると興奮して吠える犬も多いです。
この場合、落ち着くまで無視して対応し、吠えが収まってから優しく挨拶をすると、犬は次第に興奮せずに待てるようになります。
トレーニングのコツ
運動不足やストレスも吠え癖につながります。
毎日適度な運動をさせ、遊びを通じてエネルギーを発散させることが吠え癖改善に重要です。
飼い主が一緒に遊ぶ時間を増やすことで、犬のストレスが減り、吠える回数も減少します。
社会化トレーニングの重要性


他の犬や人と触れ合うことで、社交性を身につけ、吠えにくくなります。
公園などで他の犬と遊ばせたり、いろいろな人と触れ合ったりすることで、さまざまな状況に慣れさせていきましょう。
他の犬や人と触れ合う「社会化」は、犬の過剰な警戒心や興奮を抑えるのに役立ちます。
特に子犬期から多くの犬や人に触れることで、不安感が軽減されるため、無駄吠えを防ぎやすくなります。
トレーナーは、定期的にドッグランや公園などで社会性を身につけさせることを勧めています。
不安や興奮を抑える方法として、決まったルーティンや静かに過ごす時間を持つことが役立ちます。
犬が吠えずに静かに過ごす時間があると、その習慣が吠え癖改善にもつながります。
【吠え癖改善のコツ】日常生活で気をつけたいポイント


飼い主の姿勢が大切!落ち着いた態度で接する
犬は飼い主の態度に影響されやすいため、冷静で落ち着いた態度で接することが大切です。
吠え癖を直す時に感情的に怒るのではなく、穏やかな態度で接すると犬も落ち着いてきます。
生活環境を見直す
吠え癖は生活環境が原因であることも多いです。
犬のストレスを減らすために散歩や遊びの時間を増やし、エネルギーをしっかり発散させることで、吠え癖が改善される場合があります。
【Q&A】よくある吠え癖の疑問と解決法


【しつけグッズ】吠え癖改善に役立つアイテムの選び方


犬の吠え癖に役立つアイテムを紹介します。
グッズの選び方や注意点を見て、愛犬に合ったアイテムを選ぶ参考にしてみてくださいね。
どのグッズも使うタイミングが大事で、吠えなかった時にしっかり褒めてあげるアフターケアが大事です。
吠え癖改善に使えるおすすめグッズ
首輪タイプ
首輪のように装着して使用します。
鳴き声に反応する自動タイプと、コントローラーを使って飼い主さんがタイミングを見てボタンを押す手動タイプがあります。
振動で吠えてはいけないタイミングを伝えます。


注意点は、振動に驚いて余計に吠えることになる場合があるため、時間をかけて根気強く使っていく必要があります。
超音波タイプ
犬に聞こえる超音波で無駄吠えを防止するグッズです。
こちらも自動発信と遠隔操作が選べます。


設置型のため、犬の行動範囲が広い場合は複数設置する必要があります。
スプレータイプ
首に装着させて匂いを噴射するタイプや、「シュッ」と音で伝えるタイプがあります。


注意点は犬が怖がってしまう可能性があるため、使うだけでなく吠えなかった時にしっかり褒めてあげることが大事です。
他の飼い主さんとのコミュニティ・交流できる場をもつ


SNSなどで様々な飼い主さんと繋がり、情報を共有するのも良いです。
他の飼い主さんと情報交換や体験の共有ができるため、孤独感が軽減され、しつけの成功例やモチベーションを保つのに役立ちます。
質問や悩みを共有できる場として、しつけに対する不安や疑問が解消される効果も期待できます。
まとめ


根気強く取り組んで吠え癖を改善しよう
大事なのはタイミングとできた時に褒める成功体験
吠え癖を改善するには時間がかかりますが、焦らず、根気強く取り組むことが大切です。
すぐに効果が出ないと感じるかもしれませんが、適切なしつけを続けることで少しずつ変化が現れるでしょう。
また、吠え癖改善は、単に静かにするためだけでなく、飼い主と犬の信頼関係を深めるチャンスでもあります。
犬が成長することで、家族全員が快適に過ごせるようになるため、長期的な視点を持って楽しみながら取り組みましょう。