犬がベビーカーに乗っている…⁉︎
犬を飼ったことがない方にとっては、どうして乗っているんだろう…?
と、素朴な疑問をもつ方がいらっしゃるようです。
犬と30年以上暮らし続けている筆者が、どんな理由でベビーカーを利用しているのかを解説します。
所有資格について
- 犬の管理栄養士
- 動物健康管理士
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- セラピードッグトレーナー
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計7種
犬をベビーカーに乗せる3つの理由
犬が乗っているベビーカーのように見える乗り物は、正確には犬用のカートで、ペットカートとして販売されているものです。
赤ちゃんを乗せるベビーカーとは違い、犬が外に飛び出ないように設計されていて、犬用のハーネスやリードとフックで繋ぐ安全装置が付いています。
では、犬をペットカートに乗せるのはどんな理由があるのでしょうか?
犬が病気・ケガ
見た目ではわかりづらいのが「病気」や「ケガ」です。
我が家で初めてペットカートを購入した理由が、まさにコレでした。
体験談
心臓病になってしまった愛犬の散歩で、心臓への負担を軽減するためにペットカートに乗せて休憩をさせながら散歩をしたことがあります。
散歩が大好きで、小さい頃から喜んで散歩してきたお気に入りの散歩コースでしたが、途中で息切れしたり咳込んだりして、心臓の負担になるため同じ距離を歩くことができなくなりました。
飼い主もショックでしたが、犬も歩けなくなったことが辛かったようで、散歩コースを短縮したときに寂しそうな顔をしていたのが忘れられません。
なんとかして、いつものコースを散歩させられないものか…
そんなときに役立ったのがペットカートでした。
途中で疲れたらカートに乗せて、回復したらまた歩き、心臓に負担をかけずにお気に入りのコースを散歩することができてとても役立ちました。
カートの中から嬉しそうに景色を眺めていました。
愛犬が乗ったカートを押しながら、
元気な頃は歩けたのにな…
と、悲しい気持ちでした。
病気になってしまった愛犬を、元気だった頃と同じように散歩に連れて行ってあげたいという気持ちで、ペットカートを利用する飼い主さんは多いです。
見た目は他の元気なワンちゃんと変わりないので、病気やケガが原因でカートに乗っていることはわかりにくいと思います。
移動手段
犬を連れての長距離移動や、動物病院への通院など、ペットカートを使うと移動が楽です。
特に多頭飼いの場合は非常に役立ちます。
ペット同伴可のショッピングモールなどは、キャリーケースかペットカートに乗せていればOKという店舗もあり、買い物の場合はペットカートが圧倒的に楽です。
※店舗によってそれぞれ利用規約が違いますので、ホームページなどで確認が必要です。
犬を乗せる部分が取り外せて、そのままキャリーケースとして使えるようになっているペットカートもあります。
我が家の場合
シーズー犬2匹。
体重は6.3kgと5.5kgで、
合計は11.8kg
2匹を抱っこするのは大変なので、1人で移動しなければならないときや、慣れない場所へ行くときはペットカートを使っています。
夏場は地面が熱くて歩かせられないことがあるので、カートだと安全にサッと移動できて良いです。
犬を飼っていると、
散歩以外の理由で犬と一緒に移動しなければならない場面があり、そんなときにペットカートが便利です。
人が多い場所や、狭い空間が落ち着く子は、屋根を閉めることもできます。
犬が高齢
「病気」と同様で、見た目でわかりにくいのが高齢犬です。
高齢になると足腰が弱り、後ろ足から弱ることが多いです。
ヨタヨタと歩いて、若い頃と比べると歩く速度が遅くなり、疲れやすくなります。
歩きにくくなったり、歩けなくなってしまった高齢犬を、若い頃と同じように散歩させてあげたいと、ペットカートを使って散歩させていることがあります。
我が家も14歳で、後ろ足が弱ってヨタヨタ歩きで疲れやすいので、歩いたり時々カートに乗って休憩したりしながら散歩をしています。
できるだけ足を動かして運動した方が良いのですが、無理は良くないので、休憩しながら散歩するためにペットカートが役立ちます。
散歩中に出会った方に年齢を聞かれて「14歳」だと答えると、「もっと若いと思った!」「若く見えるね!」と驚かれるので、高齢犬もまた、見た目ではわかりづらい場合があると思います。
犬も認知症になる
高齢になり、歩きにくくなったことで散歩の機会が減ったり、家で寝ている時間が増えたりすると、認知機能が低下して認知症の症状が出る原因となる場合があります。
ずっと吠える・何度もごはんを欲しがる・ずっと回り続ける
など、様々な認知症の症状があります。
少しでも散歩に連れ出したり、視覚や嗅覚などで脳に刺激を与えることが、認知機能の低下を防ぐことに繋がります。
ペットカートを使って、負担を軽減しながら散歩させることは、高齢犬の認知機能の低下を防ぐことにも有効です。
寝たきりになってしまったワンちゃんが、散歩の感覚を味わえるように、乗せる位置が低くなっているペットカートもあります。
ペットカートのメリット・デメリット
メリット
- 犬の不安が軽減される
- キャリーケースに比べると、ペットカートは広々として外の景色や飼い主さんの顔が見られるので、犬にかかるストレスが軽減されます。
- 飼い主の負担が軽減する
- キャリーケースやスリングと比べると、持ち運びの際にかかる体の負担が圧倒的に少ないです。
- 荷物を乗せられる。
- お散歩バッグや水分などを乗せられて便利です。
デメリット
- 場所をとる
- キャリーケースやスリングに比べると場所を取るので、狭い場所には不向きです。
- 収納スペースも必要。
ペットカートに乗せない方が良い場合はある?
様々な場面で大活躍するペットカートですが、使用には注意が必要です。
ペットカートから落ちることがある
若くて元気な犬は、ジャンプ力があるので、ペットカートから飛び降りようとする可能性があります。
ペットカートの高さから落ちるとケガに繋がったり、落ちた場所が道路だと事故にも繋がります。
ペットカートの安全ベルトをしっかり付けて、カートに乗せているときは目を離さないようにしましょう。
初めて乗るときは注意
ペットカートを購入したら、一度乗せてみて反応を確認しておくと安心です。
乗ることを嫌がるようであれば、おやつをあげて褒めるなど、「カートに乗ると良いことがある♪」という経験を積んで慣らしてから乗車させるようにしましょう。
飼い主さんの顔が見えなくて不安になるワンちゃんには、対面式のペットカートもあります。
ペットカート禁止の場所がある
ペットカートは便利ですが、利用できない場所もあります。
ペットのキャリーケースはOKだけれど、ペットカートは不可という場所があるので、ペットと一緒におでかけする時は確認が必要です。
まとめ
犬をペットカートに乗せる理由は、
犬の病気やケガ・移動手段・高齢で歩けない
など様々です。
ペットカートは犬を安全に移動したり、ストレスを軽減するために役立つペット用品ですが、ペットカートが利用できない場所があったり、無理やり乗せてしまうと事故やケガの原因になる場合があるため、注意が必要です。